■ 効いてる?効いてない? |
2003年09月25日(木) |
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CTの撮影フィルムを見ながらの、1回目の治療の結果説明が行われた。 背骨の筋肉にへばりついているリンパ腫の腫瘍は、約半分以下に収縮。腸周辺にあった細かいものは、完全になくなっていた。結果は上々と思いきや、二人の主治医ともたいして喜んでもなさそう。 「こちらが、予想してたより背骨のところのものは小さくなってない。もう少し効いていると良かったんですが・・・」と、奥歯に物が挟まった様な言い方。 (ねえ、効いてるの?効いてないの? どっちかにしてよ、気になるから) まあ、腫瘍が半分以下になってるから、効いてんのは効いてんだろうなあ。期待度は別にして・・・・・ |
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■ 来週、2回目 |
2003年09月26日(金) |
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来週火曜日より2回目の治療を行う。とドクター。点滴は首から入れるとのこと。抗がん剤が強くなると腕からだと、持たない可能性がつよく、もれると皮膚が腐るそうなので、血管の太くて、丈夫な首から入れるとの事。 (首ねえ。考えるだけでも恐ろしいなあ・・・) 治療の回数が増えれば増えるほど、血管も骨もぼろぼろになるらしい。少ない回数で効果をあげてほしい。 |
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■ 本日より2回目の治療開始 |
2003年09月30日(火) |
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今回から、首から点滴を入れると言うことで、朝、主治医がエコーで道筋を見ながら、予行演習。(テストしないといけないぐらい難しいのかよお・・・)。急に不安になってくる。と、もう一人の医師もくる。オブザーバーのよう。(監視役つけないといけないぐらい難しいのかよお・・・・)。ますます、不安になってくる。「動脈と静脈が上下に重なってる・・・・」と、ぶつぶつ。(聞きたくないなあ・・・・)。すこし間をおいて本番。医学部の実習生が見学させてと、入室。 やはり、管を入れるのは簡単ではなく、局部麻酔はされているものの、こちらはどういうことをがされるのかわからないのと、先ほどの予行演習で緊張感が頂点に達しているのとで、どうしても針を刺されると力が入るのか、首の筋肉辺りに強烈な違和感を感じる。「イタ!イタ!」と無意識に声がでてしまう。「うーん、おかしいなあ・・・・」と主治医。その呟きを聞くとなおさら私の緊張感はヒートアップ。するとその時、傍にアシスタントとしてついていた看護婦さんが「大丈夫?だいじょうぶよ××さん!}と言って、私の手を力強く握りながら励ましてくれたおかげで、私はなんとか冷静さと落ち着きを取り戻すことが出来た。ヤバイなあ。
「もう一回」と言いつつ、都合八回目で祝開通。 「××さん、初めてだったから緊張もしてたから、なかなかうまくいかなかったけど、次からはうまくいくよ」 と。実習生曰く「おもわずのけぞってしまいました!」 すぐレントゲンを撮って、正確に入ってるかどうか確認。 午後から、治療薬抗がん剤をいれる |
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■ 治療2日目 |
2003年10月01日(水) |
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昨日と同じ治療薬を入れた後、青色(というより藍色)のいかにも重そうという抗がん剤をいれる。 |
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■ 熱がではじめる |
2003年10月02日(木) |
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今日から、朝夕2回の点滴にて抗がん剤投与。5日間連続。 朝の抗がん剤投与後に、熱が出始める。 昼2時ごろには、38度にあがる。主治医曰く「今、投与している抗がん剤の影響の熱だから少し様子を見ましょう。」でも、本人はしんどいんだぜ・・・・ 夕方の抗がん剤の投与が終わっても一向に熱の勢いは衰えず、8時過ぎには39度を越え、30分後には39.7度まであがる。主治医、血液検査とステロイドを打つという。今までと同じ薬、ソルコーテフ。 (おお、魔法の薬を打ってくれるのか!) 夜中過ぎ、ぐらいまでに熱はさがる。生来の汗かきなのでこの間に、3回下着を着替える。 これで、治まるのかなあ・・・・抗生剤の点滴、3種類、ソルコーテフの注射の後、断続的にはじまる。
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■ 治療4日め |
2003年10月03日(金) |
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朝から、熱がぶり返していたが、抗がん剤の投与は予定通りおこなわれる。熱は11時ごろ38.5度付近うろうろ。主治医「しんどいでしょう?ソルコーテフ打っときましょう・・・」と、注射。(そんなにバンバン打って大丈夫なんだろうか?)ありがたい半面、不安がよぎる。効果覿面、熱は順調にさがっていく。けど午後になり抗がん剤を投与するころ、熱は頭を持ち上げはじめるのである。結局、午後8時ぐらいには、38.5度にあがり、またもやステロイドのお世話に・・・・ 今日は熱の上下が激しく、夜中にも下がってた熱が再び上がり始め、夜中4時前には39度近くまで上昇。 当直の医師に「3回目は打てないでしょうね?」「うーん・・・・」答にくそうだったので、解熱剤でがんばってみることにして、それであまり効かなかった場合、打ってもらうことにした。 新顔のポンタールという解熱剤をのむ。 |
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■ 治療5日目 |
2003年10月04日(土) |
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新顔のポンタールは朝6時ぐらいから効き始め、何とか7じぐらいまでに、37.6℃までさがる。 ドクター「今出ている熱は、抗がん剤がおこしていると思われるので、事前予防するということで、朝食後プレドニゾン3錠。夕食後2錠。毎食後、解熱剤1錠飲んでください。これで先に熱を抑えるようになるはずです。」プレドニゾンいわずと知れたステロイド剤。 ということで、朝食後から飲む。 抗がん剤は、予定通り。熱の方はすこしましか?と思いきや、午後3時には38度。ただ、気分的には、先に薬をのんでいるという安堵感からか、これ以上そんなにはあがらないだろうという思い。 |
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■ 治療6日目 |
2003年10月05日(日) |
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朝、6時ごろから熱が出はじめ7時には38度まであがる。朝食後、解熱剤とプレドニゾン併用して飲むも効かず。10時には39度まで上がり、結局ソルコーテフを打ってもらう。 抗がん剤投与は予定通り。 11時には熱下がる。昼からは体温安定。ステロイドの注射の威力は本当にすごい・・・・・でも。 あまりに熱が出てあせがでるので、夕方から背中にタオルを1本入れて寝る。 朝まで熱でず |
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■ 治療最終日 |
2003年10月06日(月) |
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今日の抗がん剤投与で今回の治療おわり。やっとこさたどり着いたという感じ。しんどかった。まさか、また熱にやられるとは、思ってなかったのは甘かったかな。 朝から体温安定。やっと飲み薬の併用の効果が出てきたか? |
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■ 首の点滴 |
2003年10月07日(火) |
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朝から体温安定。 10時過ぎ、首からの点滴の管抜く。あっけなく抜ける。1分もかからず。入れるときあれほど苦労したのに・・・・。首から鎖がのいたのと、熱が出てないのとで気分爽快。 |
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■ 白血球 500 |
2003年10月10日(金) |
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朝、血液検査。白血球 500 空気殺菌装置というのを、看護婦がベッドの横まで運んでくる。「24時間これ、運転しておきますから極力ベッドに居てください。ベッドの頭の付近しか効果ないので・・。それと、病室から出るときにはマスクしてください。」 この運転音が結構うるさく、夜寝るとき隣のベッドの人に迷惑にならないのかと心配してたら、これがよくできている。消灯と共に運転音が聞こえないぐらい小さい音になった。明かりを検知するらしく、自動で運転そのものを最小にするそうだと看護婦さん。 |
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■ 体温不安定 |
2003年10月12日(日) |
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ここ、2.3日体温不安定。白血球が下がってるので、熱が出やすくなっているとのこと。今日も一時37.4度に上がる。 そろそろ秋祭り。これでは到底帰れそうもない。 |
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■ 白血球100 |
2003年10月13日(月) |
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朝、血液検査。白血球100 血小板 6000 ドクター「無菌室へ入ってもらうようになりますが、まだ患者が入っているので、今日明日はここでがんばってください。白血球増やす注射と血小板の輸血をします」 で、グランという白血球増やす注射と輸血をすることになった。できれば、輸血はしたくはなかった。これほど、色々問題が出てきているのに正確なことがわからない上、本当に安全かどうかわからないから、不安でしょうがない。 血小板20000きると輸血だそうで、6000しかないから輸血は当然とういうことで、夕方から開始。ゆっくり落とすので3時間あまりかかる。 |
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■ 突然の発熱 |
2003年10月14日(火) |
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夜明け前、4時過ぎ頃突然前進に震えがき、寒気がし発熱し一気に39度過ぎまで熱がでる。息するのもしんどくなり、ぜいぜいと大息をしながら耐える。手足の先に痺れがき、全く感覚がなくなった。指先で酸素濃度を測ろうにも全然反応なく、急遽酸素吸入。3L。 ソルコーテフ、抗生剤と相次いで投与される。 酸素吸入のおかげで、すぐに息はしやすくなり30分もすると手足の感覚は戻ってきた。熱も8時過ぎには37度前後に落ち着く。 |
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■ 完全無菌室へ |
2003年10月15日(水) |
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ドクター「これから行く部屋に入って、自分が重病だとは思わないでください。ただ単に無菌室が全部塞がっているのでこちらの部屋へということですから。皆さん入ったらビックリするので・・・・」 その部屋はフロアーの一番端にあり部屋に続く廊下には、両開きの自動ドアがあり、それを通り抜けると2部屋ある完全無菌室へ通じる部屋へのドアがある。そのドアを入ると左右に完全無菌室があり、その部屋へ入るドアがある。まあビックリ。 部屋に入ると、2部屋に分かれており手前側は、何にもないだだっ広い部屋で、いろいろ治療のための準備室と言った感じ。その向こうに、透明のビニールの幕で仕切られた完全無菌室がある。ビニールの幕には医師の手が入るように手袋方のものが無菌室側にでている。無菌室側はというと、その透明のビニールの幕側に沿ってベッドが置かれている。でその頭側は壁に引っ付けている。頭側は前面蜂の巣のような穴のあいたパネルで天井からフロアまでおおわれている。この幅が大体3M強ぐらいだろうか。面会室との境となっている窓までの間だからそんなものだろう。 この頭側の広い前面パネルから、殺菌された空気が出てくる。すごい! ベッドの反対側には、ウォシュレットの水洗トイレ、その横に洗面台、腰の高さから上は透明のガラスでこれを境として面会室がある。ガラスの幅は、ほぼベッドの長さ。 足元は2mほど空けて、腰の高さから上が透明ガラスの窓。その向こうに1Mほどのスペースを空けて外との境の窓がある。そして洗面台の横、部屋の片隅に簡易シャワー設備がある。ガラスの窓は天井まであるから全体に非常に明るい。SF映画のような、無味乾燥な部屋。 (確かに、重病かな?と思えるような雰囲気) ドクター「どうですか?」「無味乾燥な部屋ですねえ・・・」 (ちょっと好きには、なれないねえ) 「ここは、骨髄移植に使用する部屋です。」と、ドクター。 (えっ、じゃあ、予行演習かよ・・・) |
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聞こえるのは |
2003年10月16日(木) |
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この部屋は、音が全然聞こえない。夜は結構寝られたものの、昼がいけない。つけているテレビの音しかしないから、妙な静けさで気分がめいる。たまに聞こえるのはドアが開いて入ってくる看護婦と医師の足音だけ・・・。 本当に無味乾燥な部屋である。骨髄移植したらこの部屋で、最低1ヶ月過ごさないといけないとか・・・・。 俺には我慢できそうにもないなあ |
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■ また熱が出る |
2003年10月17日(金) |
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夕方、38度ぐらいの熱が出る。抗生剤の点滴始める。 解熱剤飲む。1日の経つのがながーい。音がない世界というのは寂しい世界をいっそう寂しくする。ああ、部屋に慣れないなあ・・・ |
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■ 窓越しの会話 |
2003年10月18日(土) |
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朝、血液検査。白血球2100 はやくも上がり始める。 依然として、37度前半の熱がでている。午後から、妻来る。妻といえども、病室に入れず面会室と電話でお話ということに・・・。面会室と病室はガラス一枚で隔てられており、電話で話すこととなる。面会室からは、無菌室全部が見渡せる。妙な気分である。動物園の檻の中の動物のような心境。電話を取ると「ねえ、そこでするの?」と手前のガラス窓側の水洗トイレを指差しながら、にやにや。 「しようがないだろ・・・」変な気分である、ガラス越しに電話で話すといううのは。ちっともぬくもりが感じられない。 「これだったら、携帯で話してるのとあまり変わらないわねえ・・・」と、妻。 (確かに・・・・) というわけで、さしたる話もないので、妻はにこやかにガラス越しに手を振りながら帰っていった。 |
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■ 明日は脱出だ |
2003年10月19日(日) |
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「白血球も上がってたから、明日出ましょう」とドクター。(出られるのか!)心はうきうき。 |
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■ 外はいい |
2003年10月20日(月) |
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午前中に、完全無菌室を出て、大部屋へ。 外側の両開きの自動ドアを出たとたん、なんともいえない静かなんだけど、人のざわめき、看護婦さんの元気な声。 やっぱり、外はいいなあ・・・。ほっとするなあ。 夜、点滴はずれる。抗生剤も明日から 朝晩1回で、都度都度さすとのこと |
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■ 歯科治療 |
2003年10月21日(火) |
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「移植に入る前に、歯の悪いところはできるだけ処置しておいたほうがいいから・・・」と、ドクター 歯は、とても悪くぼろぼろ。以前からドクターに言ってたのだが、ずっと熱が出たりして受信できてなかったので 本日から、歯科へ行くことになった。 「うーん、もう抜いたほうがいいですねえ」 23日に2本抜くことになった |
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■ 2本抜歯 |
2003年10月23日(木) |
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歯科で2本抜かれる。痛くはなかったが、なんとなく違和感。民間しか行った事ないから、しっくりこない。 「内科の次の治療まで、あまり時間がないみたいなので、とりあえずこのくらいにしておきます。」と、歯科の先生。 |
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■ 久々にかえる |
2003年10月24日(金) |
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白血球も1万を超え、血小板も20万を超えているので、 「外泊してもいいですよ」といわれ、久々に帰る事にした。といっても、祭りは終り、秋の行事などもほとんど終わっているはずで、帰っても寂しいかぎり。 |
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